ちょっと不気味な作品でした・・・。
何年か前に芥川賞を受賞した作品で、タイトルが気になっていたので今回読んでみる事にしました。
(以下ネタバレありますので、ご注意を!)
特に何かが起こるわけでもないのですが読み始めたら止まらず、さらっと最後まで読めてしましました。
「むらさきのスカートの女」と友達になりたい語り手が、「むらさきのスカートの女」を観察している様がまるでストーカーのようで不気味さを感じました。
読む前は、一風変わった「むらさきのスカートの女」を中心ににミステリアスな展開があるのかな、と想像してましたが、結局ミステリアスなのは語り手の方で、言動、行動全てに違和感を感じ、怖くなってきました。
読み終わると、この話は一体何だったんだろうと不思議な感覚に陥ります。
ラストもあっさりですが、結局「むらさきのスカートの女」と語り手は同一人物、または、最初から語り手は実在していないのかもなどと思ったりしました。
不気味な作品でしたが、こういう話、嫌いではないです。